【手紙】 ジュニ、ありがとう。また、会おうね。
皆さん、こんばんは。
歩です。
先週お伝えした通り、我が家の愛犬、ジュニは天国へ旅立ちました。
本日は、ジュニに宛てた手紙を書こうを思います。
完全に自己満足ものですので、興味のない方はここで戻ってくださいね。
では。
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ジュニへ
お前と初めて会ったのは、もう14年以上も前だったね。
お姉ちゃんね、最初、お前を可愛がってあげられるか少し心配だったんだ。
お前が来るほぼ3か月前、私が2歳の時から一緒に姉弟として育ってきた、ナナが天国へ行っちゃって、お姉ちゃん、すごく悲しかったんだ。
そして、その悲しみが十分に癒えない内に、父さんと母さんが新しい子を迎える、っていう話をしてて、すごく腹が立っていたの。
「自分たちが寂しいからって、次の子の話をするな、ナナの代わりなんかじゃない!」ってね。
だから、母さんが新しい子を迎えたいって切り出そうとする気配を感じたら、意図的に会話を断ち切ってたし、そのことで本当に久しぶりの母娘の大喧嘩をしたの。
でもね、どこかで私も、次の子を迎えることになるだろうな、って予感はあったんだ。
ちょうどジュニが産まれてまだ間もなくて、目も開いていない頃、父さんと母さんは、お前と初対面したね。
大学の部活の合宿に行っていた私に送られてきた写真には、母さんの掌の上に全身が収まっちゃうくらい小さいお前が写ってた。
2週間後、家族3人でお前を正式に引き取りに行った時はもう少し大きくなっていたけれど、前足後ろ足で立っていても、全身がお姉ちゃんの手首から肘くらいしかなかったね。
でも、いざ家に着いたら、ご飯をしっかり食べて、お水も飲んで、その後、尻尾を振りながらケージの中で横っ飛びし始めたね。
お姉ちゃん、部屋で休もうと思ったのに、お前がキャンキャン鳴いて騒ぐもんだから、気になって寝られなくって、結局起きてきちゃったもん。
でも、尻尾を振りながら甘えてくるお前の姿に、お姉ちゃんも、
「ナナとこの子は別だけど、新しい家族として迎えられてよかった」
って心から思った。
それからは毎日、お前の成長が楽しみで仕方がなかった。
慎重だったお前が、リビングから出て家の中を探検するようになった時。
夜中、私のベッド上がれなくて、足元から枕元まで横っ飛びに跳ねながら移動して、
「お姉ちゃん、起きて!ベッドにあげてよ!」
って言わんばかりに鳴いて、起こされた時。
リビングのソファに上がれなくて、「上れない~~」って訴えてた時。
身体が大きくなって、ソファやベッドに自力で上がれるようになった時。
乳歯の生え変わりの時期で、パパのスリッパを咥えて歩き回るようになった時。
お姉ちゃんと遊びたいあまり、パジャマの裾を噛んで引っ張った挙句、大穴を開けて怒られた時。
初めてビションブリッツをした時。
粗相をして怒られた時、20 ㎝もない隙間を通り抜けてサークルに逃げ込んだ時と、身体が大きくなってその隙間を通れなくなって、ショックを受けていた時
玩具を咥えて持ってきて、「遊んで!」ってアピールしてきた時。
デスクに向かってるお姉ちゃんの肘に前足を引っかけて、「構ってよ!」って言ってきた時。
お姉ちゃんのジーンズの裾を咥えて、キャスターの椅子ごとお姉ちゃんを引っ張っていった時。
サツマイモが大好きで、お姉ちゃんのおやつだった干芋を「ちょうだい!」ってアピールしてきた時。
そういえば、お姉ちゃんの外国の友達と会ったのもこの頃だったね。
人見知りのお前は、最初は警戒してたけど、いつの間にか自分から構ってもらいに行ってたね。
お友達がうちに泊まったあの夜、夕食の後、お前は自分からお気に入りの玩具を引っ張り出してきて、「遊ぼうよ!」って誘ってたね。
友達は、今でもこの時のことはとてもよく覚えてるって言ってたよ。
自分はそんなに動物好きじゃないし、日本語だってあまり流暢じゃなかったのに、「遊んで!」って来てくれた、あの時のジュニが忘れられないって。
だから、すごく喜んでたし、お前のことだけは特別!って可愛がってくれてたんだよ。
ちゃんと、自分を可愛がってくれる人のこと、お前は分かってたんだね。
本当に頭のいい、優しい子だったよね。
お姉ちゃんが単身赴任で家を長期間離れなきゃいけなくなった時は、とても寂しい思いをさせちゃったね。
帰省する度に、いつも尻尾を振って、一番に出迎えてくれるジュニが、お姉ちゃんの一番の楽しみだった。
休暇が終わって赴任先に戻らなきゃいけない時は、ジュニの傍にいられないことがお姉ちゃん一番辛かったよ。
そのあと、何の因果か、お姉ちゃんがうつ病になって実家に帰ってきた時には、いつもそばにいてくれたね。
寂しい思いをさせてたのもあったけれど、お姉ちゃんのこと、心配してくれてたよね。
何もする気がなくて、ベッドで横になったり、ぼんやり雑誌を眺めてたりしてた時も、いつの間にか傍に寄り添ってくれてたよね。
情けないけれど、そんなジュニにお姉ちゃん、とても助けられていたんだよ。
それからお姉ちゃんがまた社会復帰して働き始めてからは、お前はより一層お姉ちゃんっこになったね。
お姉ちゃんが仕事にいく時は寝ぼけてるくせに、「行ってくるよ」って声かけないと不満げにしてたって、母さんから聞いた。
夕食後や休日の昼間のまったりタイム、お風呂に入った後のリラックスタイムは、いつもお姉ちゃんのベッドの上だったね。
掛布団や毛布を自分好みにセットするのに何度もぐしゃぐしゃにして、陣取るのはいつもど真ん中だったよね。
お姉ちゃんが横になってると、必ずお姉ちゃんに全身をくっつけてきたよね。
お前はとても暖かくて、気持ちよさそうに寝てたから、お姉ちゃんもつられて昼寝しちゃって、夕方によく母さんに二人して起こされてたよね。
時折、お姉ちゃんがドアを閉めちゃってると、外で鳴いたり、前足でドアを引っかいたりして、「入れてよ」アピールしてたよね。
それでもお姉ちゃんが寝ちゃってたり、音楽聞いてたりで気づかないと、最終手段として後ろ足で立って、前足でドンって体当たりしてたね。
何度その音にびっくりして飛び起きたか、お姉ちゃん、もう覚えてないよ。
本当に、数え上げれば、きりがないね。
それだけ、私の生活にはお前がいて当然だったんだ。
だから、今、すごく寂しいよ。
お前の服や使ってたリードやキャリーケース、給水機、ごはん皿・・・
目に入る度に、それを使ってたお前の動作や顔が思い浮かんで、切ないよ。
朝起きた時、夜寝る時、外出から帰ってきた時、当たり前にあったお前の気配がなくて、悲しいよ。
でも、そう思えるだけのたくさんの思い出を、ジュニはお姉ちゃんにくれたね。
だから、今はありったけの感謝をお前に伝えるよ。
本当にありがとう、ジュニ。
大好きだよ。
お姉ちゃん、絶対にジュニのこと、忘れないからね。
お姉ちゃんたちがそっちにいくまで、先にいったナナに面倒見てもらってね。
そして、お姉ちゃんたちがそっちに行く時、迎えに来てね。
大好きだよ、ジュニ。
お姉ちゃんより。